保育士として働くには国家資格が必要となります。資格の取得は主にふた通りの方法で可能です。ひとつは厚生労働省指定の養成校で既定の専門カリキュラムを履修し、卒業すること、もうひとつが年に2回ある国家試験を受験して合格することです。もっとも費用が抑えられ、自分のペースで取得をめざせるのは国家試験に合格することです。
しかし国家試験合格者は保育実習もお遊戯や手遊びといった演習も学ぶ機会がないまま、保育士資格を所得することになるため、実際に保育の現場に立った時どう対応すればいいかわからないといったことが起こりがちです。すでに社会人になっている人や主婦などが保育士を目指す場合に現実的なルートですが、できれば養成校で学ぶ方がいいでしょう。養成校は、大学、短大、専門学校があります。また通学だけでなく通信教育課程を設けている大学もあります。
民間の通信教育講座で学んでも保育資格は取得できませんが、厚労省の指定を受けた大学の通信教育課程を受講し修了すると、受験せず資格を取得することができます。ただし、このケースでは年に何度かのスクーリングや保育実習に行く必要があります。養成校の中でもっとも実践的な内容を学べるのは専門学校です。大学や短大と異なり、保育に特化した内容を学び、また頻繁に実習も行っていますので、保育士になると決めているならおすすめです。
入学試験はありますが、一般的に大学入試などに比べさほど難しくなく、比較的容易に入学できます。また専門学校は高い専門性を身に着けられるため、就職率も大学などに比べ高い傾向にあります。