人間力を活かした道を切り開く音楽専門学校の在籍者は、オーディションを通じて進む方向性を定めます。音楽専門学校への進学者にとって、美しい音色や歌声を届けられることは一つの目的です。さまざまな番組に出演して日ごろの成果を見せる活動は華やかですから、表現の分野を学ぶ多数派が気持ちを向けます。道具や喉を使ったパフォーマンスのみならず、人間の可能性を追求したトレーニングも音楽専門学校で行われる傾向が強いです。
たとえば、音楽専門学校で培った演技力を幅広く活かす人がいます。彼らは最初から役者になるべく音楽専門学校に入学することもあれば、楽器の練習に明け暮れている間に方向性が変わる場合もしばしばです。俳優の養成期間に所属しないメリットは、音楽の理論を意識した演技が得意になることです。台本をただ読むのではなくて、音の伝わり方を学んだからこそ行える発声で監督を唸らせます。
演技力の養成は、音楽の指導を仕事にする業界人がよく担当しています。表現という括りで言い表せる分野ですから、共通部分が多く実践的な指導が可能だからです。役者に限らず、歌手の近くで踊るパフォーマーの指導にも注力するところもあります。第一線で歌声を響かせる人の中には、誰も起用することなく単独で表現する場合が珍しくないです。
他方でバックダンサーと協力して作品の世界観を作っていくアーティストもいますから、踊り手を一から育て上げる場合も往々にしてあります。